このままでは単純労働しかできなくなる日本人

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先週のこの欄で日本人もゆでガエルになる前にそろそろ立ち上がらなければならないという話を書きましたが、これは就職内定率が史上最低になり、就活に苦しんでいる学生にもいえることでしょう。

今、DCECで世界中の若者を面接し触れている中で感じるのは、海外の若者、特にアジアや東欧系の若者達の優秀さを感じ、面接をしていてワクワクすることがあります。

その一方で、欧米系の応募者に感じるのは、プライドは高く、日本人を見下すように見るけれども、面接で話しをしていくと、意欲も高くなく、知識やスキルも無い者が圧倒的多数で、不採用にするとどうして自分が採用されないのだと文句を言ってくるものまでが
いるのが現実です。


これらの欧米人の応募者を見ていて、日本人もアジア人に対して欧米人が日本人にするのと同じように振る舞い、そして、アジアの人々に同じように見られているのではないかと心配になりました。

このメルマガでいつも書いているように、日本経済がピークだったのは1993年頃で、まだインターネットもあまり普及していなかった頃です。

その日本経済をピークまで持ってきた主役は、戦後の瓦礫の中で産まれ、必死に勉強し、働いて日本に高度経済成長をもたらしたいわゆる団塊の世代ですが、今やその団塊の世代が引退し、日本が豊かになった後に生まれた世代が中心になってきています。

団塊の世代が活躍してきたのは、残念ながらインターネット以前の時代で、インターネットも無ければ英語も一部の英語使いだけがいればよいという時代に育ってきているので、今のグローバル化時代においては、何をしなければいけないという発想が、一時代前の発想になってしまうのはやむをえないことです。

今、韓国や中国、インド、その他世界中の新興国の若者達は、逆にこのグローバル化時代をものすごいチャンスの時代が来たとして、日本の団塊の世代の人たちと同じように勉強し、働いてチャンスを掴もうとしているのです。

そろそろ日本人も過去の経済大国という意識を捨てて、本当に中国人、韓国人、インド人と競争して勝てるように、過去の団塊の世代が頑張ったと同等以上に力をつけていかないと、過去の国となってしまいます。(実際、中国、韓国、シンガポールなどではもう日本から学ぶものは無いといわれるようになって何年も経っています。)

ただ、これはもちろん若者だけの話ではなく、現在の政治、経済のトップにいる人たちが認識しなければならないのは言うまでもありません。


今朝の東京新聞ダボス会議に日本人最年少の招待者として出席したインターネット専業生命保険「ライフネット」の岩瀬大輔副社長(34)の話しが出ていましたが、そこで今の日本を象徴する事が書かれていました。

彼は世界銀行の総裁らが参加した通貨や国際金融に関する議論を見学したところ、その会場は満員で熱気に溢れていたそうです。
ところが、その後に同じ会場で日本の菅総理の講演になると、多くの聴衆が講演開始前に席を立って関心の薄さを感じさせられたそうです。

講演も、その直前に日本国債の格下げが行われたのですから、それに関して日本の財政に対する話しを期待されていたが全くそのような話は無く、隣席にいた米イエール大学の教授も「全く内容がない」と不満を漏らしていたとの事。


国債格下げに「そういうことに疎い」と平気で答えてしまう菅総理ですからもとから期待は出来ませんが・・。


実際韓国人が日本人学生を評した記事がSAPIO2011年2月9日・16日号に出ていたのでご紹介いたします。



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昨年発表されたOECDの生徒の学習達成度調査(PISA)の最新ランキングで、日本は「上海」、「韓国」に惨敗していた。
「読解力」で上海は1 位、韓国は2位、日本8位。「数学的リテラシー」で上海は1位、韓国は4位、日本は9位。「科学的リテラシー」では6位の韓国に僅差で勝った(5位)ものの、やはり1位の座は上海に奪われた。
 日本人は勤勉で優秀、だったのも今は昔。「アジアの盟主」の座から転げ落ちた日本は、アジア中でも韓国、中国から馬鹿にされている。
まずは韓国。ネット上には日本人の知性、能力の低さに呆れる書き込みが溢れている。
「日本の若者は率直に言うと、ごくわずかの一流の大学生を除くと韓国の大学生より勉強する時間が少なく、韓国の大学生より知識も劣る」
アメリカ映画を字幕ではなく、日本語の吹き替えで上映したら、客が増えたそうだ。“字幕を読むのがそんなに嫌いなら英語の勉強でもしろ”と言いたくなる」
 日本で教鞭を執ったこともある、韓国人教師はこう言う。
ハーバード大学の留学生数で、日本人は韓国の8分の1、中国の7分の1です。“内向き”だとか、“草食系”だとか言われていますが、私から見れば単に目的意識がなく、努力をしない学生が圧倒的に多い。

 このままでは単純労働しかできないのに、何の疑問も抱かず中国人より稼げると信じているのだから呆れる。日本を支える“技術”が石油のように湧いて出てくるとでも思っているのでしょうか」 ある韓国人学生は、日本人留学生と竹島の領土問題について討論しようとしたが、相手の日本人が何も知らず、そもそも議論すらできなかった。
「とにかく国際感覚がない。国際問題に関心がない。独島(竹島
を知らない韓国人はいませんが、日本人は結構知らない人がいる。
日本政府が領土として主張しているのに、それを知らないとは、ありがたいくらい馬鹿ですね」
※SAPIO2011年2月9日・16日号

「韓国人学生 日本人学生を「ありがたいくらい馬鹿」と評す」
NEWポストセブン
http://www.news-postseven.com/archives/20110203_11380.html
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そして日本人学生の質について日本の企業からもあきれられている現状を大前研一さんが同じくSAPIO2011年2月9日・16日号で紹介しています。


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大前研一氏 学生の質の低下に呆れる企業の声を3つ紹介する』


厚生労働省文部科学省の調査によれば、今春の大学卒業予定者の昨年12月1日時点の就職内定率は68.8%で、前年同期を 4.3%下回り、調査が始まった1996年以来で過去最低となった。昨年度は終盤に内定率が上がって最終的な就職率は91.8%になったわけだが、もしかすると今年度は80%に届かないかもしれない。大前研一氏が指摘する。
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菅政権は卒業後3年以内の就職希望者を正規雇用した企業や正規雇用を前提にトライアル雇用を実施する企業に対する奨励金を創設したり、大学に配置している「キャリアカウンセラー」やハローワークに配置している「就職ジョブサポーター」を倍増したりしているが、おそらく焼け石に水だろう。
なぜなら日本企業は今年度の大学新卒者の採用予定人数を昨年度より40%ぐらい削減しているからだ。その最大の理由は景気が悪いことではない。企業が必要としている人間と今の日本の大学が作り出している人間が、完全にミスマッチになっていることである。
たとえば私が主宰する経営勉強会に参加している経営者たちは最近、異口同音に同じタイミングでこう言い始めた。
「我々が求めている人材なら何人でも採用したいが、応募してくるのは採用する気がしない学生ばかりだ」
「あのレベルの人間を採用して、うちの会社の将来があるとは思えない」
「だから今後は海外で採用するか、日本に来ている外国人留学生を採用したい」
すでにパナソニック楽天ファーストリテイリング、ローソンなどが外国人採用を拡大している(私自身がそうすべきだと叫んできた)が、そういう言葉を日本の経営者から一斉に聞いたのは、40年近くになる私の経営コンサルタント人生でも初めてのことだ。
今まで日本企業は、大学新卒者を採用し、給料を払いながら会社の戦力になるよう教育・養成してきた。この前提を疑ってかかった経営者はあまりいなかったと思う。しかし、今や日本の大学を前提としたグローバル化は不可能だ。従来通りの採用・教育システムでは、世界の変化に対応できなくなっている。
※SAPIO2011年2月9日・16日号

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