日本が失われた20年から抜け出す方策は?

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菅首相が日本国債格下げに「そういうことに疎い」と信じられな
いコメントをしました。


菅首相、日本国債格下げに「そういうことに疎い」
日本経済新聞
http://s.nikkei.com/fzDxJC


もう菅首相退陣を求めてエジプトのようにデモをしたほうがいい
のかもしれません。菅首相のコメントは、格下げされた円の信用を
さらに一段と下げたといえるでしょう。




日本の元気が無くなって20年。バブル崩壊後の「失われた10年
が最近は「失われた20年」と言われるようになってきました。

みんな心では、「なんか日本やばいな〜。だいじょうぶかな〜。」
と思う一方で「まあ、もう少ししたら景気が回復してよくなるかも
しれない」と希望的観測をして終わってしまっているのではない
でしょうか?

これって不思議じゃあないですか?
みんな会社では、
「何で売り上げが落ちてきたんだ。売り上げを上げて利益を出さな
ければ、ボーナスや給料が減っちゃうから困る。下手したらリスト
ラされたらとんでもないことになる」と必死に売り上げが落ちた原
因を考え、売り上げを上げる工夫をして毎日いろいろ手を打ってい
ると思うんですよね。

ところが、同じように日本人の将来に大きくかかわる日本の問題点
についてはあまり真剣に考えることは無く、「全く民主党はだめだ
なあ。でも自民党も谷垣さんは頼りないし、みんなの党は良くわか
らないけど消去法でみんなの党かなあ」なんて思うだけでそれ以上
思考が停止してしまいます。

でも、今はもうそんな悠長なことを言っていられる状況ではないと
ころまで日本は追い込まれていることを私達国民は認識して、私達
一人一人が行動を開始しなければ自分達の将来は救われません。

いまの国会を見ていても決して菅さん、谷垣さんが救ってくれない、
(もちろんみんなの党の渡辺さんも)のは明白ではないですか?

今の日本は、火のついたなべのお湯の中にいる蛙と一緒です。

蛙は熱湯のなべに放り込むとあわてて逃げ出すけれども、水の状態
のなべに入れ下から熱して行くと、だんだん熱くなっていっても気
がつかず、結局茹で上がってしまうまで逃げないそうです。

今の日本のなべの温度は快適をはるかに超えてもう45度、46度と刻
一刻と茹で上がる時間に近づいているにもかかわらず、まだそのお
湯に使っている状態です。

今年になり、世界ではチュニジアに端を発し、今はエジプトと国民
がなべを飛び出し始めています。

日本でもかつては、幕末、そして戦後といわゆるそれまでの既得権
力ではなく、下級武士だとか、松下幸之助さんのような庶民が立ち
上がって世の中を変えてきました。

今の日本は、幕末、そして敗戦に匹敵するような危機に陥っていま
す。

国民もなんとなく今のままではまずいのは感じているので、消費税
を上げることはしょうがないというように傾いて来ていますが、現
在の日本の苦境は消費税を20%まで上げても全く解消できません。

つまり幕府を倒したり、軍国主義を民主主義に変えるほどの大きな
転換をしなければ、私達日本人の将来が幸せになることは無いとい
うことに気がつかなければなりません。


ではどうすればいいのか?

龍馬は何をしたのでしょうか?

昨年の龍馬伝を見た人は覚えているでしょうが、龍馬も最初から日
本の問題を理解し、どうすればいいのかをわかった上で活動してい
たわけではありません。

黒船を見て衝撃を受け、何かしなければ日本は大変なことになると
思ったところまでは、私達現代の日本人と変わりません。

龍馬はその後、何かしなければということで、いろいろ各地を回り
いろいろな人に触れ、様々な意見を聞くとともに、世界について
一生懸命勉強し自分のすべきことの方向を見つけていったのです。

坂本龍馬だから出来たといわないでください。
龍馬は、武士ではあっても土佐で虐げられていた下士の出身。
普通であれば生まれながらの負け組みでした。

しかし龍馬はどうせ自分には何も出来ないとは考えませんでした。
結果として、田舎の下士が脱藩して藩の後ろ盾すらない中で薩長
を結びつけ、その後幕府に大政奉還させると歴史を動かしました。


さあ、私達も龍馬レベルにはならないまでも、日本の問題を少し
考えて、どのような方向に行けばいいのか考えて行きましょう。


今の日本の問題は、なんと言っても少子高齢化。日本の人口がす
でに減少に入っています。

大前研一さんによると、今毎年80万人の方が現役を退き、新たに
働きだす人が40万人なので毎年毎年40万人の働き手が減っている
ということです。

これをたとえば単純に引退する人の年収が300万円だったとすると
300万円×40万人で1兆2千億円。実際は引退する人の年収と新たに
働きだす人の年収は大きく違うはず。だから実際に減るのはもっ
と大きな金額になります。
これを国のお財布への影響で考えると、単純に所得税率10%とする
と1200億円の所得税が毎年毎年減少していきます。

そしてこのように毎年日本人全体の稼ぎが大きく減少しているの
に、一方の支出、すなわち年金は毎年40万人の人が掛け金を払う
側からもらう側に変わって行く。(実際は掛け金を払わなくなっ
てから年金を受け始めるまでにしばらく期間があったりするので、
もっと複雑ですが、単純化して考えてます。)

10,000円/月×12ヶ月×40万人で480億円掛け金が減っていく。
一方年金の受取額を月に10万円とすると
100,000円/月×12ヶ月×40万人で4800億円支給額が増えていく。

これだけを単純に足しても
1200億円+480億円+4800億円=6,480億円
毎年余計に必要になってくる額がこれだけあるのです。

これでは金額が大きくとぴんと来ないので一人当たりの負担に直
すと5,400円、4人家族では21,600円が毎年新たに必要になってい
く額です。

この額は、健康保険などのことを考えていないので本来はもっと
大きい金額ですし、また、今後ますます高齢化が進んでいくこと
を考慮したら、今現在がこの額でも年々この額が増加していく。
それが日本の現状です。

今この現状に対して菅政権が言っているのは、消費税を上げま
しょうということ。

年々負担額が増加していくのが100%確実ななかで、消費税増税
賄おうというのでは、消費税をどれだけ上げても問題の解決にな
らないのは誰にでもわかりますよね。


この構造を変えない限りは、日本の現在の閉塞状態は決して解消
されません。


どうしたらこの状況を変えられますか?
あなたもしっかり考えてみてください。

これを変えない限り、消費税は20%、30%、40%と際限なく上昇し、
健康保険料、年金保険料も毎年上昇が続くことから逃れられま
せん。あなたはそんな将来を望みますか?


では、どうしたらこの無限地獄から逃れられるのか?

解答はただ一つ
  「日本国内の経済規模を拡大させる」 しかありません。


それ以外に残されているのは、日本を見捨てて逃げ出すことのみ
でしょう。

どちらがいいかは、自明ですね。


では、どうやって日本国内の経済規模を拡大させればいいのか?


これは今まで、シンガポールやマレーシア、中国などにアドバ
イスし、現在のアジアの発展を導いてきた大前研一さんに頼るのが
一番です。

私は、大前さんの著作やメルマガなどできるだけ読み続けてきて
いますが、今、ここまで追い込まれた日本でも、大前さんの提言
を本気で取り組めば、再び自信を持てる国に生まれ変われる事は
間違いありません。

それはなんと言っても日本人のすばらしいポテンシャルがあるか
ら実現できると思っています。


ではここで一つ、大前さんのコラムをご紹介しましょう。




┏━■〜大前研一ニュースの視点〜
┃1┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┗━┛『頼みの綱の外国人
〜外国人をうまく取り込み経済活性化を目指せ 』
──────────────────────────────────
外国人入国者数
2010年の入国者数 944万3671人
外国人留学生
約9割が「就活厳しい」

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▼昨年の外国人入国者数は「過去最高」ではなく、
「失速の結果」に過ぎない

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法務省が14日にまとめた統計によると、2010年に日本を訪れた外国人
の入国者数は944万3671人と、前年に比べ186万2341人(24.6%)の
大幅増になりました。

アジア地域の景気回復のほか、中国人の個人観光ビザ発給要件の
緩和などが要因とみられています。

このニュースは外国人の日本への入国者数が「前年に比べて増加」と
捉えるべきではないと私は思います。

日本への外国人入国者数の推移を見ると、2007年に約900万人に
達したものの翌2008年は殆ど横ばいで、2009年はリーマン・ショック
の影響もあり大きく落ち込みました。そして2010年には回復したものの
1000万人には届いていません。

※「外国人入国者数の推移」
→ http://www.lt-empower.com/mag2/konews/slide_110121.html#c01

日本の近隣諸国には経済的に調子の良い新興国が多いので、
2007年までの伸びを持続、さらに加速できていたなら、
日本に訪れる人は現時点で1000万人を超えて然るべきだと
私は思っています。

2010年に1000万人を超えられなかったのは、尖閣諸島問題の影響で
中国人観光客の数が激減した影響も大きいでしょう。

今後、春節によって来日する中国人観光客の数は回復する可能性も
あるかもしれませんが、今のところ中国の関心は日本以外に向きつつ
あると私は感じています。

総じて言えば、外国人の日本への入国者数を「過去最高」と見るので
はなく、本来なら1500万人〜2000万人を目指せたはずが、日本ブーム
に火がつかずに「失速した結果」だと受け止めるべきだと思います。

では今後、日本が1500万人〜2000万人の観光客を呼び込める可能性
が残されているかといえば、私は厳しいと見ています。というのは、
日本には観光客を呼べる「素材」がないからです。

例えばスキーブームなどと言っている人もいますが、世界のスキー場
に比べると日本のそれは率直に言って「貧相」だと言わざるを得ません。

また古きよき日本文化を求める外国人は多いのですが、日本は積極的
に古い文化を壊してきてしまったため、残されているものは非常に
少なくなっています。

年間約4000万人の観光客を呼び込んでいるイタリアなどはどこに
行っても観光地として成立していますが、それに比べると日本の
「素材」では太刀打ちできないのは明白です。

素材が悪ければリピートしてくれる可能性も低くなるでしょう。取り
敢えず日本に1度訪れてみたという中国人観光客でも、2度・3度と
日本に行きたいと思う人は非常に稀だと私は思います。この「素材」
の悪さは致命的であり非常に深刻な問題です。

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▼ 外国人留学生が就職に苦労するとは、驚きだ

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就職情報のディスコが先月まとめた調査によると、日本企業への勤務
を検討する外国人留学生のうち89%が2011年の就職活動の見通しを
「厳しい」と回答しました。企業の中には海外進出を見据えて外国人
留学生を積極的に採用する動きも出てきていますが、留学生の立場と
してはまだ楽観できる状況にはないようです。

※「留学生・日本人学生が就職先企業を選ぶ際に重視する点」
→ http://www.lt-empower.com/mag2/konews/slide_110121.html#c02

この結果には正直、驚きました。日本企業はもっと積極的に外国人
留学生の採用に動いていると思っていましたが、私が想像するほどには
企業が外国人留学生にまで辿りつけていないということでしょうか。

就職先企業を選ぶ際に重視する点に対する回答を見ると、日本人が
「職場の雰囲気」「仕事内容が魅力的かどうか」を重視するのに対して、
外国人留学生は「将来性」「働きがいがある」ことに重点を置いています。
日本人に比べると、とことん働く姿勢というものが伺えると思います。

また外国人留学生は語学が堪能です。少なくとも母国語と日本語と
いう2か国語、アジア圏で香港・シンガポール以外の出身ならば、
母国語・英語・日本語と3ヶ国語に通じている人も多いはずです。

アジアの留学生のトレンドは、米国・英国・オーストラリアですから、
日本への留学生というのはリスクテイカーとしての素養が高い人で
しょう。私はこうした留学生をもっと日本企業が活用するはずだと
思っていました。

産業能率大学が昨年発表したアンケート調査では、海外で「働きたく
ない」と答えた新人は49%で、2007年調査での36%から大幅に増え、
内向き志向を強める若者の実態が浮かび上がったとのことでした。

日本の若者が海外に行くことを拒むなら、外国人留学生は代役として
うってつけでしょう。また、外国人留学生は、内向き志向を強める
日本の若者に対して「意欲的な外国人留学生と競争しなければならない」
という危機感を与えることで、日本人学生への刺激になると私は思い
ます。

引く手あまたかと思われる外国人留学生でも就職について厳しい認識
をもっているとは、本当に驚きました。




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