危機時におけるリーダーのあり方

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 今、日本は東北関東大震災を受け未曾有の危機に見舞われています。

この地震の対応において自衛官ハイパーレスキュー隊の英雄的な活躍が注目され、また一般の国民の冷静な対応ぶりも世界から賞賛されています。

それに対して、菅総理を筆頭とする政府、東京電力保安院など危機に対して先頭に立って国民を引っ張っていくべきリーダーの対応の不手際は、逆に世界から不安視され、非難され始めています。

このような危機においては、リーダーの質が否応無く明らかにされます。

危機は突然発生し、時々刻々と変化していきます。リーダーは常に最新の情報を集め、日々決断を迫られます。危機における決断は当然容易なものではなく、何を決断したとしても犠牲を強いられるものであるので、リーダーは自分の使命が何なのであるのかしっかりと胸に刻み込んで決断に当たらないと、部下、国民など自分が率いている集団の信頼は獲得できません。

この危機における対処の仕方で大きく評価を分けたのが、イギリスのサッチャー元首相とブッシュ前大統領でしょう。

1982年、サッチャーが首相だったとき、アルゼンチン軍が突然イギリス領のフォークランド諸島に侵略しました。

そのまま放置すれば領土が奪われるのに対し、軍隊を送れば戦闘になり兵士や艦船、航空機などが失われます。大変な決断でしょうが、サッチャーは間髪入れず艦隊、爆撃機フォークランドへ派遣し、2ヶ月の戦闘の結果、アルゼンチン軍を放逐したのでした。

このときの、サッチャーは「人命に代えてでも我が英国領土を守らなければならない。なぜならば国際法が力の行使に打ち勝たねばならないからである」(領土とは国家そのものであり、その国家なくしては国民の生命・財産の存在する根拠が失われる)と決断をしたのでした。

多数の艦艇を失ったものの国民の高い支持が得られたのです。


一方2005年にアメリカを襲った超大型ハリケーンカトリーナの対応が悪く、国民の支持率を大きく下げたのがブッシュ大統領でした。

このときのブッシュ大統領は、8月25日にハリケーンフロリダ半島に上陸し8月28日には非常事態宣言を発したにもかかわらず、休暇を切り上げワシントンに戻ったのが8月31日でした。


この二人の行動の違いに、自分の担っている使命の認識の違いが現れているのではないでしょうか?

では、今の菅総理に課されている使命とは何でしょうか?

現在、地震津波、そして原発からの放射能と国民の生命を脅かされているのですから、何をおいても国民の生命の安全を確保するのが第一なのは疑いようが無いでしょう。

でも、残念ながら菅総理、そして枝野官房長官保安院から見えてくるのは国民の安全を確保することよりも原発行政の後退を防ぐこと、このような事態を招いた政府の責任を回避すること、そして自分達の評価を気にするパフォーマンスばかりのような気がしてしょうがありません。



危機におけるトップのリーダーシップ非常時にリーダーはどう振る舞うべきか
早稲田大学ビジネススクール教授  内田和成
http://diamond.jp/articles/-/11703


4月1日  原発事故に思う(4)  
平常時でも失格の菅総理に、非常時のリーダーはとても無理だ!
一市民が斬る!!
http://civilopinions.main.jp/2011/04/41.html




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