インターネット、Google TVが既存メディアを破壊する!?

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先週のこの欄で今年は「インターネットメディアの存在感が増大」すると申し上げました。

これは裏を返せば、既存の大手メディアが存在感を薄くしていくと言うことですが、先週書いたあと、予想以上のスピードでその様な動きが進んでいるようです。


今週の木曜日13日にBLOGOSに掲載された「一言いいたい産経。その一言がもの哀しい」大西宏のマーケティング・エッセンスという記事が出ていたので引用してご紹介します。


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政治家がブログを持つのもあたりまえ、またツイッターでつぶやいている人も数少なくありません。さらにインターネット動画で直接語りかけることが、秋葉市長、民主党の小沢元代表菅総理と立て続けに起こってきました。Usrtramで不出馬会見を行なった秋葉市長は地元のテレビ局以外はすべて記者会見すら拒絶しています。

秋葉忠利広島市長不出馬会見(youtube

こういった動きを橋下知事は、記者会見で「最後の既得権益のかたまりであるメディアに風穴が開きつつある。いま、メディアのみなさんは、権力者の首を代えられる力もあるが、いよいよ、(インターネットという)無限大との競争になると思う」として、大阪都構想に対する報道の現状への不満をぶつけたようです。
たしかに、大阪都構想には今の構想段階で具体性がないといった不毛な批判が目立ってきているように感じます。

橋下知事会見詳報】(12日)メディアと無限大のネットが競争になる - MSN産経ニュース :

産経はもうひとつさらに詳しく書いた記事を加えていますが、経営に苦しみ、窮地に立ったメディアらしい言葉で締めくくられています。
ある府幹部は「明らかに勉強不足のまま質問する記者や、持論ばかりを述べる記者もいることは確かだが、最近の知事の様子には、どこか余裕のなさを感じる」と、2時間近くに及んだ会見に疲れた様子を見せた。
橋下知事、報道に不満爆発「直接ネット発信考える」 批判記事記者へ逆質問 (1/2ページ) - MSN産経ニュース :

橋下知事が実際に余裕を失い、焦りや疲れを見せているのかどうかは知る由もありませんが、余裕を失い、焦りや疲れを感じさせているのはむしろマスコミのほうだということにそろそろこの記者も気づくべきだと思います。いかにも取材を行い、客観性があるように装って、自らの主張や感情を紛れ込ませる手法が、このネット時代にはもはや古臭いのです。

記者クラブとフリージャーナリストの軋轢の様子を、フリージャーナリストの田中龍作氏がブログで連載していらっしゃいます。読んでいると、最後の砦かも知れない既得権益を守ろうとする記者クラブ側の行動は見苦しさすら感じます。



ついに激突! 記者クラブVSフリージャーナリスト 
田中龍作ジャーナル:

〜その1〜
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/178764301.html

〜その2〜
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/179296565.html

〜その3〜
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/179483790.html

〜その4〜
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/179619462.html

〜その5〜



しかし新聞社が焦るのも無理はなく、2005年から毎年一般紙の発行部数は対前年比を割りつづけており、朝夕刊セットを1部で計算すると、2010年は、4,491万部でしたが、2005年と比べると、228万部減少しています。

週刊ダイヤモンドが過去4年の売上高の平均減少率から算出していますが、大手新聞5社の売上高が、今後半減するまでに、産経新聞が7年、朝日新聞が11年、日経15年だそうです。新聞メディア崩壊にむかってタイマーは着実に回っているのです。

しかも産経新聞は今年、150億円分の社債の償還期限をむかえ、フジテレビの傘下に入る以外に、先行きの見通しもない状態のようです。

週刊ダイヤモンド『新聞・テレビ 勝者なき消耗戦』

なんらかの経営の改革が必要なことは目に見えているのですが。
しかし会社が変わることが難しいのは、経営が悪化し、先行きが見えなくなればなるほど、既得権益をもった人たちが、リスクを恐れて最後の逃げきりの保身に走り、改革の芽を摘みとることが起こってくるというのはよくある話です。

そういった状況に、不満を持ち、希望を失った人材の流出がどんどん進んでくると思います。そういった人たちが、フリーで活躍したり、新しいメディアを創造する大きな流れが生まれてきたときに、日本も変わっていくことができるのかもしれません。

この記事を書いている産経の記者も、バッチを捨て、フリーになればおそらくこの記事もまた違ったものに変わっていたのではないでしょうか。
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日本の新聞はこのように見るみる部数を減らしています。
そして、今まで国民は知らなかった記者クラブの悪名もだんだん漏れるようになってきて、フリーのジャーナリストたちに記者クラブの悪弊を攻撃され、徐々に風穴も開いてきつつあります。

しかしながらなんといってもダメージが大きいのが、既存の大手マスコミは自分たちの都合のいいように偏向したニュースばかり流すので信用できない、と思うようになってきた国民が増えている事でしょう。

これは、DCECのブログに載せた記事ですが、海外のメディアからも日本のメディアはとんでもないというような記事が出るようになっています。


有力紙アジア・タイムスオンラインが日本メディアの偏向を報道!

この記事では、小沢一郎既得権益にメスを入れる危険人物で、大新聞やテレビ局など既得権益勢力の反抗にさらされているとしています。
 


その記事より一部抜粋してご紹介します。


”Raging against Japan’s media machine”
http://www.atimes.com/atimes/Japan/MA06Dh01.html


By Daniel Leussink

TOKYO - According to an old Japanese saying, "The nail that sticks up gets hammered down." This seems the unfortunate fate of Ichiro Ozawa, the only Japanese leader to stage two political revolutions in as many decades. The veteran lawmaker from Minshuto - the ruling Democratic Party of Japan (DPJ) - faces a mandatory indictment over alleged illegal campaign donations by a construction company to his political funds body.

(中略)

While mainstream news media in Western democracies face similar allegations of being too close to the centers of power, the problem is more entrenched in Japan. Scholars have described the almost daily coverage of the scandal by influential daily newspapers and television shows as a character assassination.

"The Japanese news media don't act like watchdogs," said Yasuhiko Tajima, who teaches journalism at Sophia University in Tokyo. "They are part of the establishment. Their place is in the elite, upper, top echelon of Japanese society."
"They lack an incentive to change the existing power structure in a fundamental way," said Tajima.

Since stepping down as Minshuto's front man, Ozawa has limited his appearances in domestic news media. He largely stopped granting personal interviews to newspapers and television.
In December, he unexpectedly agreed to a one-on-one interview with freelance journalist Yasumi Iwakami. The 70-minute talk was broadcast live on the Internet and attracted 79,000 viewers.

"If we really reform the old system, the first thing that will happen is that those with vested interests will revolt ...
Aren't those with the most vested interests the big newspapers and television channels?" said Ozawa. "But maybe Ichiro Ozawa will put a scalpel in that old system of vested interests.
He might be a really dangerous person because of that."

One pillar of old Japan that Ozawa vowed to reform is the press club system. His own press conferences have been open for 20 years to everyone who wants to attend. "I think that is one of the original reasons why they started calling me a criminal,"he said. The press club system is a cartel-like arrangement of closed clubs attached to government institutions through which a dozen "member" news organizations regulate coverage of press events. As a rule, most of them prohibit non-members (including other journalists) from attending press conferences and asking questions.

One result of this system has been that the public prosecutors could avoid being quoted by name when commenting to the news organizations about the allegations against Ozawa. Critics also say the daily newspapers took most allegations against Ozawa at face value, while they remain unproven.

(後略)

(Copyright 2011 Asia Times Online (Holdings) Ltd. All rights reserved. Please contact us about sales, syndication and republishing.)



日本のメディア装置に対する激怒
Daniel Leussink 東京


日本の諺に「出る杭は打たれる」というのがある。これは、長い時間の間で2度の政治的革命を起こした唯一の有力政治家である小沢一郎の不幸な運命を表しているようだ。この与党民主党所属のベテラン政治家は彼の政治資金団体への建設会社からの違法献金容疑による強制起訴に直面している。

(中略)

「西洋民主主義国家においても主要マスコミが権力の中枢に接近しすぎているという同じような疑いに直面しているが、この問題は日本でより一層深刻である。有力日刊紙やテレビ・ショーがほぼ連日このスキャンダルを報道するのを、識者は誹謗中傷と表現している。

「日本のマスコミは(権力を監視する)番犬としては働かない」と、上智大学でジャーナリズムを教える田島泰彦氏は指摘する。
「彼らは既得権益の一部なのです。彼らの位置はエリート、上流階級、日本社会の最上の階級なのです」「彼らには既存の権力構造を根本的に変革するなどという動機はないのです」

民主党の前線から降りた小沢氏は国内へのマスコミへの露出を減
らした。彼は新聞・テレビのインタビューに概ね応じなくなった。
しかし12月、彼はフリージャーナリストの岩上安身氏の一対一の
インタビューに突如応じた。70分に及ぶ対談はインターネットで
生放送され、7万9千人の視聴者を惹きつけた。

「もし我々が本当に旧体制を改革するなら、第一に起こることは既得権益勢力の反抗です。・・・一番の既得権益勢力は大新聞やテレビ局ではありませんか?」小沢氏はこう述べた。「しかしながら小沢一郎は既得権の旧体制にメスを入れるだろう。それがために彼は危険人物に違いない」


小沢氏が改革を行うと誓った旧体制の重要な柱の一つは記者クラブ制度である。小沢氏自身の会見は参加したい人誰に対しても20年もオープンで行われてきている。「彼ら(クラブマスコミ)が私のことを犯罪者と呼ぶのはそれが元々の原因の一つであろうと思います」と小沢氏は言う。記者クラブ制度は閉ざされた記者クラブが政府機関にくっついて、そこからクラブ加盟の報道機関が報道内容を統制するというカルテルのようなものである。原則的に、彼らの殆どは他のジャーナリストら非会員が記者会見に出て質問することを認めていない。

検察官が小沢氏への嫌疑についてマスコミに語る際に匿名となることも、このような制度に由来する結果の一つである。また批評家たちは、新聞は小沢氏への嫌疑について証明されていない状態であるにも拘わらず、額面よりも最大限に誇張して報道していると指摘している。

(後略)


全文の訳は ブログ「書に触れ、街に出よう nico’s blog」
http://bit.ly/hPo5Hi

に掲載されているのでそちらでご確認ください。


そして日本の大手メディアが時代の変化に対応できずに既得権益化している中、今テレビはインターネットとの融合が一気に進みアメリカでは、すでにテレビはネットにつながっていて当たり前の時代になっています。

視聴者がネットに通じたテレビで様々な選択肢を得る時代に、既存のテレビ局も新聞と同じように衰退の道を進んでいくのでしょうか?

DCECのブログ「DCECが発信する英語の動画で楽しくグローバル化」の記事
「いよいよ進むネットとテレビの融合。 What is Google TV?」
Google テレビを紹介したのでご覧ください。

http://dcec.blog27.fc2.com/blog-entry-147.html



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