アメリカが危ない4 <アメリカの仮面を引き剥がしたWikiLeaks>

人気ブログランキングへ


 今世界ではWikiLeaksをめぐる攻防で大騒ぎになっています。

アメリカ政府はWikiLeaksの暴露を阻止しようとクリントン国務長官WikiLeaksを非難するとともに、あらゆる手段をとっています。

”Hillary Clinton's Opening Statement On Latest Wikileaks Documents”
http://www.youtube.com/watch?v=TgRZyYv7wrw


まず、WikiLeaksのお金の流れを止めようと、インターネット決済サービスのがペイパルがWikiLeaksの寄付送金業務を停止し、アマゾンはWikiLeaksのサーバー使用を打ち切り、ビザ、マスターカードウィキリークスとの取引を打ち切り、また、スイス郵便の銀行部門は、ウィキリークス創設者、ジュリアン・アサンジ氏が開設した口座を閉鎖した。


さらには、スウェーデン当局の強姦容疑による国際手配で、ついに12月7日にスコットランドヤードに出頭して逮捕された。

この経緯についてアサンジ氏の弁護士は、「スウェーデン当局の捜査は、アサンジが女性2人との間で同意に基づく性的関係を持ったことが発端だ」と11月の時点で説明した。
そもそも女性2人がアサンジを告訴したのは、彼が女性2人と関係を持っていたこと(いわゆる二股)に気づいた後のことだ、と述べた。
スウェーデンの捜査当局から、アサンジの弁護士に対しても、またアサンジ本人に対しても、捜査についての連絡はまったくない、という。
アサンジ本人は一貫して無実だと述べており、中東の衛星テレビ局アルジャジーラに対し、捜査は陰謀だと訴えた。また、アサンジは「(都合の悪い情報をリークされた)米国政府による攻撃キャンペーンだ」と述べた。(ウィキペディより)


ここで注目したいのは、ウィキリークスがその情報暴露によって法的措置を受けたのではないということです。


米国政府は、常々「ネットの自由」を掲げてきました。
たとえば、今年の1月にGoogle中国当局からサイバー攻撃を受けたとして、中国撤退を検討していた際、米政府は「ネットのアクセス規制は世界人権宣言に反する」と、中国当局を強く非難していました。

ところが一転、そのネットの自由が自分に不利な情報を流すようになれば、外国政府や決済企業に圧力をかけてウィキリークスとの取引をやめさせ、ウィキリークスが行った情報暴露とは全く関係のない容疑でウィキリークス創始者を逮捕させるようなことをしているのです。自分に都合の悪いものは、法に基づかずに排除するというものはとても民主主義とはいえません。

日本でも、何でもアメリカの言いなりの前原外務大臣は、「言語道断。犯罪行為だ。」などといっておりますが、では、何の法律に触れているのか、何でアメリカは法に基づいた告発をしないのかについてはなにも触れず、また、ウィキリークスからもれた日本に関するものは、事実確認も調査もしないというのですから、無責任というしかありません。

前原外務大臣会見(平成22年11月30日)
http://www.youtube.com/watch?v=A2VsX06dcvg
(22分50秒頃 言語道断。犯罪行為。)


これは、WikiLeaksから流れた米軍ヘリによるイラク市民を銃撃している映像
http://bit.ly/cqhjcB


では、なぜアメリカがそれほどWikiLeaksを恐れるのでしょうか?
それは、WikiLeaksが次はアメリカの金融に関する情報を暴露すると言っているからです。

これに関して副島隆彦氏が「副島隆彦の学問道場」に記載してるので引用して転載いたします。



(ここから引用)
ある米大手銀行に関する秘密文書を来年の早い時期に公開する用意のあることを、創設者アサンジ氏のインタビューで分かったという。

 このインタビューは11月初旬に語っていたが、このなかで同氏は、大手銀行の数万件の情報を公開する用意があると言い、その結果で、1行か2行は潰れるかもしれないと語ったというのだ。

 今回、ICPO(国際刑事警察機構:インターポール)が 同氏の逮捕状を思い切って請求した理由がコレだ。米国と欧州の両政府および公的機関が、逮捕するよう圧力をかけたに違いない。上記のようにウィキリークスのサイト、及び機密情報の漏えい問題は、すでに4月にはハッキリわかっていたのである。その後アフガニスタン問題の機密文書公開も報道されたが、創設者の逮捕問題にまで発展しなかった。

 また同氏の婦女暴行問題についても、すでに今年の8月には容疑がかけられていたのだが、なぜ今頃になって逮捕状の請求なのか・・・と、普通ならおかしいと感じるだろう。

 米国の大手銀行の暴露をされては、銀行の信用問題を超え、業績面から考えても大問題になることは間違いない。まさに国家的大惨事にまで発展することだろう。米国政府や州政府、金融機関や民間企業、そして個人の負債はすでに200兆ドルを超えている。日本円にして約1京6千兆円である。
米国の200兆ドルの負債は、あくまでマクロ的な意味だが、個別の銀行単位で暴露されると、それは米国だけでなく、欧州諸国全体の信用問題に発展するからだ。

 インターバンクや債権市場を調べれば、すぐに判明する。創設者は大手米銀の1行か2行は潰れるかもしれないと言い放つが、そんな程度では済まなくなるのは確実だ。しかも疑惑が最も高いといわれる 「ゴールドマンサックス」 の情報を漏らすというのだから堪ったものではない。実際、当銀行にどのくらいの負債があるのかどうかまでは知らない。

 しかしサブプライム問題で揺れ、08年3月に破綻したベアスターンズを吸収したJPモルガンチェースは、当時80兆ドルもの負債を抱えているという噂が流れた。もしこれが本当なら、このたった1社だけで米国GDPの6〜7倍もの不良債権を抱えていることになるのだ。

 リーマンブラザーズの破綻も、裁判所の提出書類から、64兆円以上の負債があったというのだが、実際はもっと多かったに違いない。本当の情報は絶対に一般国民に知らせることはない。シティバンクについても、帳簿外が7つも8つもあるといわれている。事実は絶対に明らかにしないのが欧米の金融機関である。

 もし創設者の逮捕が現実に起こっても、他の従業員は世界中に存在しているのだから、逮捕後も機密情報が公開されないとは限らない。米国政府が最も恐れているのは、外交上の情報ではなく、軍の機密情報でもなく、金融機関の隠ぺい工作を暴露されることなのだ。
(引用終了)



いかがでしょう。こんなことが起こったら、もうアメリカの被るダメージの大きさは計り知れません。

もうなりふりかまわずつぶしにかかっていると言うのが本当の所でしょう。


このような形で、全世界から圧力を受け逮捕されるに至ったジュリアン・アサンジ氏が逮捕される前にオーストラリアの新聞に寄稿した記事があるのでご紹介します。

Don't shoot messenger for revealing uncomfortable truths
THE AUSTRALIAN
http://bit.ly/g6EVyq


ジュリアン・アサンジ氏のオーストラリア紙への寄稿の日本語訳がこちらのサイトで見られます。
http://bit.ly/hBUnXM


あなた自身は、この騒動をどのように見ますか?





■今週の注目Blog&記事


政治権力の横暴を暴くウィキリークスを支援する
植草一秀の『知られざる真実』
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-9b5d.html



From WikiChina by THOMAS L. FREDMAN
New York Times
フラット化する世界の著者トーマス フリードマンがNYTで面白い記事を書いています。
「もしウィキリークスが駐米中国大使館の公電をリークしたら大体こんな感じだろう」かなり真をついていて笑えるかも。 
http://nyti.ms/hOKC6c

(日本語訳はこちらのサイトで見られます)
在ワシントン大使館発 在北京中華人民共和国外交部行き
最高機密指定/件名:今日のアメリ
http://bit.ly/gJUxdI





ブログランキングに参加しています。
下のバナーをクリックしていただけませんか?
このブログのランキングが上がって沢山の方に読んでいただけるようになるそうです。

人気ブログランキングへクリックありがとうございました。