アメリカが危ない6  アメリカの工作により蝕まれる日本

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今まで5回にわたって「アメリカが危ない」シリーズを送ってきま
した。

アメリカでは中流階級が崩壊し、一般の国民はワーキングプアーや
ホームレスに転落している一方で強欲な金融資本家や産軍複合体な
どはますます富を独占して、とてつもない格差が生まれています。

ミニアメリカ化している日本でも、ワーキングプアーやホームレス
が増えているので、アメリカも同じだと考えているかも知れません
が、その格差の程度は日本の比ではありません。

たとえばニューヨーク市が2007年に行った調査では、ニューヨーク
には3万2000人のホームレスがいて、そのうち24歳以下が3800人。
また、驚くのはホームレスの80%が家族全員が路上で生活をしている
「家族ホームレス」だということです。

そしてこの数字は2008年9月のリーマンショックが起こる前の数字
ですから、今はこんなものではないことが容易に想像できます。

そんな大変な現状を表現している記事がありました。


アメリカ全体がデトロイトのようになった24のしるし
ー朽ち果て、脱工業化した、世紀末後の荒廃社会」

24 Signs That All Of America Is Becoming Just Like Detroit

  • A Rotting, Post-Industrial, Post-Apocalyptic Wasteland

http://bit.ly/i4yyDv
(この記事の写真を見るとその惨状が想像できます。)



ブログ「ROCKWAY EXPRESS」
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/468/

がその記事の日本語訳を掲載していたので、そこから引用して
ご紹介いたします。

******************************
何年も人々はデトロイトの恐るべき経済的凋落を笑ってきた。デト
ロイトに起きたのと同じことがアメリカ中の何十もの地方自治体で
起きている。太平洋岸から大西洋岸にいたるまで、公式的には大い
なる製造業地帯が存在しているはずであるが、それが腐敗しポスト
工業戦争ゾーンに変わってしまっている。とりわけアメリカの、
「ラスト・ベルト(製造業地帯)」をドライブしてみると、ポスト
・アポカリプス不毛地帯のように見えるだろう。アメリカの多くの
都市では実際の失業率は30%を越えている。いくつかの町はあなた
が車で乗り入れた瞬間に気を滅入らせるだろう。それはあたかも
そこからは一切の希望が失われたかのように感じさせられるのだ。

 一方、アメリカ中の州と地方自治体政府の財政は信じがたいほど
に厳しい状態になっている。連邦政府と違って、州と地方自治体政
府は爆発しそうな負債を抱えていても連邦準備銀行を使うことはで
きない。恐るべき財政赤字に直面し、赤字幅の増加にブレーキを掛
けるため多くの地方自治体は緊縮財政を適用している。

 国中で警察、消防隊その他の基盤となる社会福祉部門の予算が大
幅に削減されているが、いくら努力しても負債はますます増え続け
ているようだ。従って経済になんらの希望もないところにもってき
て厳しい予算の削減となればアメリカ全体で、デトロイトのように
なっている自治体の大群を目にすることになるのだ。デトロイト
今日、3万3000件の放置された住宅が存在し、44の学校が恒久的に閉
鎖されている。市長は市の4分の1をブルドーザーで更地にしようと
考えているし、最悪の地域では1軒の住宅を文字通り1ドルで買う
ことが出来る。多くのアメリカ人はデトロイトのことを笑いものに
することを楽しんだのだが、そこで起きたことがまもなくどこでも
起きるということを知っていた者は殆どいなかった。
 
 以下はアメリカの全てが丁度デトロイトのように腐敗し脱工業的、
ポスト・アポカリプス不毛地帯になりつつあることを示す24のサイ
ンである。

 1.アメリカで第2に危険な町である、ニュージャージー州
カムデン市は、警察官の半分をレイオフにするところだ。

 2.カムデン市では、生き残っている唯一の産業はドラッグ密売
と売春業だ。カムデン市では文字通り青空ドラッグ市場が1ダース
も存在している。

 3.ニュージャージー州はニューワーク市の警察官を先週13%も
レイオフにした。

 4.ニュージャージー州の州警察同盟は最近315の市町村を調査
したところ、半分以上の市町村で警察官のレイオフを計画している
ことを示唆したという。

 5.ラスベガス市の地下に存在している200マイルになる洪水トン
ネル内に少なくとも1000人以上が住んでいる。

 6.アメリカ中で、アスファルトの道路が掘り起こされ砂利道に
変わっている。維持費が安い為だ。南ダコタ州では100マイルのアス
ファルト道路を前年砂利道に変えた。ミシガン州の83ある郡の内38
の郡がいくつかのアスファルト道路を砂利道に変えた。

 7.フードスタンプをもらっているアメリカ人の数が新記録をつ
けた。4290万人のアメリカ人がリストに上がっている。連邦政府
この数が急上昇すると考えている。

 8.カリフォルニア州は最近サン・ホセ市の消防隊員49人をレイ
オフした。

 9.昨年、ほぼ100カ所となるニューヨーク州の公園と名所旧跡
に対するサービスの削減と時間の短縮がなされた。

10.2009年だけで、約400万人のアメリカ人が貧困層に陥った。

11.アリゾナ州は、医療プログラムに組み込まれている人々のため
の臓器移送に対する支払を停止することを最近決定した。

12.メキシコとの国境地帯をパトロールするアリゾナ州の多くの
警察官は、人員不足で銃器不足なので、ドラッグ・カルテルの暗殺
者に遣られるという恐れを抱いている。

13.アメリカのギャング騒動はますます手におえない状況になり
つつある。当局によると、現在では100万人が犯罪的ギャング
メンバーとなっていて、これらのギャングはアメリカで毎年起きる
暴力的犯罪行為の80%を起こしているという。

14.カリフォルニア州アントニー・バッツ・オークランド警察
署長は厳しい予算削減のためこれ以上自分の署では対処できない
犯罪行為がいくつもある、と発表した。その中には、窃盗、空き巣、
車荒らし、個人情報盗用、公共物破損行為などが含まれている。

15.アメリカ人の6人に1人は連邦政府による対貧困プログラムの
少なくとも一つに加入している。

16.イリノイ州は学校や基本的社会保障政策でさえ必要な資金が
必要な時に準備できていない状況にある。

17.オハイオ州のアシュタブラ郡の郡保安官署は112から49に
削減された。そして720平方マイルある郡をパトロールするのに
たった1台の車しかない。

18.地方自治体が経済的に悪化するため、モラルの低下もまた
増えだしている。現在約40万人の性犯罪者が登録されている。

19.必死に金を貯蓄しようとして、コロラド・スプリングス市は
市の3分の1の街灯を消し、市のヘリコプターを競売に付した。

20.最近の研究によると2010年、アメリカのすべての子供の21%
は貧困ライン以下の生活をしているという。

21.アメリ運輸省によると、アメリカにある60万以上の橋梁の
25%は、修理が必要ないしは、設計限度以上の重量を受けている
状態にあるという。

22.ジョージア州では、クレイトン郡は最近800万ドルを浮かす為
公共バスシステムを全面的に廃止した。

23.カリフォルニア州ストックトン市では状況は非常に悪化し、
警察官同盟は看板に以下のメッセージを掲載した:「ようこそ
カリフォルニアで2番目に危険な市へ。警察官のレイオフ反対」

24.フィラデルフィア、バルチモア、サクラメントなどの大都市
は、消防署を循環的に閉鎖する「循環節約方式」を制定した。
だから、もしもこのような都市の一つに住み火事を出した時、そこ
の消防署がその日の節約日に当っていないことを祈ったほうが良い。

 このようなニュースをお知らせしたように、「アメリカン・
ドリーム」なるものは急速にアメリカン・ナイトメアー(悪夢)と
化しつつある。我々の国は一時は際限なく発展し、拡大し、力強く
なるかのような状態だった。しかし今や、まさに反対のことが起き
ている。

 全てこれらのことは一晩で起きたわけではない。1982年を見れば、
ビリー・ジョエルは何が起きているか分かっていたし、「アレン
タウン」というタイトルの歌を出した。これは、かつては偉大な鉄鋼
の町の人々の経験していた失望を捉えたものだ。この歌の出だしは
以下のようになっている・・・


俺たちはこのアレンタウンに住んでいる
そこでは全ての工場が閉鎖されている


アメリカは2001年以来4万2000の工場を失い、今やアメリカ全体が
アレンタウンになりつつあるのだ。

不幸にも、事態はますます悪くなる一方だ。何千もの工場や何百万
もの仕事が海外に行ってしまう。我々の州と地方自治体政府の負債
は更に急速に増える。真実を言えば、次から次とアメリカの都市が
何か第三世界の様相を見せ始めているということなのだ。
******************************


いかがですか。あのアメリカで想像を絶するような変化が起きて
いるのを感じられたでしょうか?


そして多くの国民がこのような状況で悲惨な生活に陥って行って
いるにもかかわらず、金融資本家や産軍複合体の欲はとどまると
ころがありません。


たとえば、世界をこの恐慌の底に叩き込むきっかけを作ったウォ
ールストリートでは、サブプライムローン問題で22億4000万ドル
もの巨額な損失を出し、メリルリンチを退任した前CEOの
スタンレー・オニール氏は1億6100万ドル(日本円で100億円を大
きく超える)もの巨額な退職金を受け取っています。

これが先週カレル・ヴァン・ウォルフレン氏の言葉としてご紹介
した[制御のきかなくなった米国のシステム]、軍産複合体と金融
産業の暴走の一端です。

自分達の利益の追求さえ出来れば、他のアメリカ人が不幸になろう
と気にしない、さらには、自分達の利益のためには他国を陥れる事
などなんとも思っていないのがアメリカの陰の支配者達なのです。


そしてその内幕をばらすような書籍も出てきています。
アメリカでベストセラーになった

”Confessions of an Economic Hit Man”

という本があります。この本の紹介をアマゾンから引用します。
http://amzn.to/egYVFC

******************************
表の顔は一流コンサルティング会社のチーフエコノミスト
裏の顔はアメリカの工作員

途上国を負債の罠にはめた著者が命がけで告発!
開発援助の裏側を描いた衝撃の全米ベストセラー待望の翻訳

……本書は、世界経済の裏面で暗躍しつつ良心の呵責に苦しんだ、
ひとりの男の告白の書だ。男の名前はジョン・パーキンス。彼は
一九七一年から一九八〇年までアメリカの国際的なコンサルティ
ング会社で有能なエコノミストとして働いたが、実際には、エコ
ノミック・ヒットマン(EHM)と呼ばれる秘密の仕事に携わっていた
のだ。

「エコノミック・ヒットマンとは、世界中の国々を騙して莫大な
金をかすめとる、きわめて高収入の職業だ」と彼はいう。その手
口はじつに巧妙だ。典型的な方法として、彼らはまず、石油をは
じめ豊富な資源を持つ途上国の指導者に対して、世界銀行の融資
を受けて国家を近代化すれば飛躍的な経済成長を達成できると
言葉巧みにもちかけ、その国に巨額の債務を負わせる。じつのと
ころ、融資された金は巨大なインフラ建設を受注するベクテルや
ハリバートンなどの米企業と、現地の利権を握っているほんの
一部の富裕なエリート層の懐へと流れる。庶民の暮らしはまった
く良くならない。それどころか、債務はとうてい返済できず、貧
しい者はさらに貧しくなる。さらに、債務国の政府は負債の罠に
絡めとられて、天然資源や国連の議決権を奪われたり、米軍基地
の設置を強いられたりすることになる。グローバル化が進む現代
では、エコノミック・ヒットマンの活動は質量ともに驚くべき次
元に到達しているという。まったく恐ろしいからくりだ。
******************************


この本には次のようなことも述べられています。

******************************
本は、エクアドルの大統領だったハメノ・ロルドスとパナマの指導
者だったオマール・トリホスに捧げるつもりだった。コンサルティ
ング会社のエコノミストだった私は、顧客である二人を尊敬してい
たし、同じ精神を持つ人間だと感じてもいた。2人は1981年にあい
ついで飛行機の墜落で死亡した。彼らの死は事故ではない。世界帝
国建設を目標とする大企業や、政府、金融機関上層部と手を組むこ
とを拒んだがために暗殺されたのだ。私達EHMがロルドスやトリホス
の取り込みに失敗したために、つねに背後に控えている別種のヒッ
トマン、つまりCIA御用達のジャッカルたちが介入したのだ。
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このようなことを読むと、つい良くある陰謀説で眉唾だと思ってし
まいがちです。

あるいは、これが事実だと思っても、これは南米や中東の国々を対
象に行っていることで、私達日本人には関係ないと思ってしまいが
ちです。私自身も少し前まではおんなじでした。

でも最近は違います。ネットで様々な情報が入ってくるようになり、
その中にはきちんとした裏づけがある情報もたくさん含まれています。

それらを見ていると、日本もCIAの工作対象にされていることがわか
ります。

日本テレビとCIA  発掘された「正力ファイル」』という早稲田
大学教授の有馬哲夫氏の著作を見るとその驚愕の内容が分かります。
この著作は、著者がアメリカ公文書館で発見した474ページに及ぶ
「CIA正力ファイル」を元にして書かれたものです。


この本について「文藝評論家・山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘
日記』が触れています。

日本テレビとCIA 
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20100213/1266066126

「ちなみに読売新聞社主であり、「テレビの父」と言われた正力松太
郎は、文字通り、米CIAの手先であり、その暗号名は
「podam(ポダム)」であったことが、有馬哲夫早大教授が、ワシントン
にある「国立第二国立公文書館」で発掘した「CIA文書正力松太郎
ファイル」のなかにあることがわかっている。」


そしてCIAが工作対象にしているのは過去のケースばかりではなく、今
月まで朝日新聞主筆を務めていた船橋洋一氏が、CIA幹部だった
Robert Crowley氏(故人)が遺した情報提供者リストに掲載されている
のが分かっています。すなわち、読売新聞、朝日新聞という日本を代表
する新聞がともにアメリカCIAの影響下で記事を書いているということ
です。

Joseph Trento has published "The Secret History of the CIA,"
in which he cites papers and interviews of Robert Crowley
as sources for the book. Prima Publishing, Random House, New York,
2001. ISBN 0-7615-2562-9. Mr. Trento writes informatively
and entertainingly of several persons listed in The Crowley Files.

http://cryptome.org/cia-2619.htm#F
(ここに船橋氏の名前が掲載されています)


そしてこのような事実を分かった上で、以前にご紹介したブログ

自民党経世会」「清和会」と「東京地検特捜部」
杉並からの情報発信です
http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/bfabae9403e66dbef6d82b1597072d3d

をみると、この田中角栄の流れを汲む経世会とCIAのエージェントだった
ことが分かっている岸信介がつくった清和会とのこの大きな差は、影に
何かの力が働いていることを端的にあらわしているといえるでしょう。





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